洋楽を歌いこなすコツ①

僕は洋楽が好きで、中学生ごろから洋楽をメインに歌ってきました。なので、流石に帰国子女の方には及ばないですが、そこそこ洋楽を歌うことには慣れてきたといえます。

「洋楽聴く分には好きだけど流石に歌える自信はない…。」

とそんな声を配信中の雑談などで聞くことがあるのですが…それで諦めては勿体ない!!いくつかの点にさえ気をつければ洋楽は大分それっぽく歌うことができると思います。

そこで僕が普段洋楽を歌う際注意しているポイントを3点挙げます。素敵な洋楽ライフのためにご参考までに。

英語のリズム「音節」をつかめ ←今日はコチラ
②カタカナ発音に別れを告げよ
③アクセントを意識せよ

本日はひとまず、①について詳しく書いてみます。

①英語のリズム「音節」をつかめ

1.鍵は音節にあり

洋楽に挑戦したことのある人なら、「え、舌が回らないしリズムに追いつけない!」という経験がありませんか。

これは単純にその曲のテンポが速いせいかもしれませんが、大して速くない曲でも、ある点を意識しないとリズムの収まりが悪くなってしまいます。

それが英語その他の言語に見られる「音節」のリズムです。ご存知の方も多いでしょうが英語の場合、「頭子音+母音(+末子音)」というまとまりが一つの音節と呼ばれ、これが話す上でも歌う上でもリズムの最小単位になります。

日本語の場合は、「あ、い、う、え、お」のひらがなやカタカナの一文字がそのまま「拍」というリズムの最小単位になっています。なので漢字にふりがなをふれば文字数がそのまま歌の音数に対応しますよね。

以上のことは中学高校時代に学校や塾などで習った方も多いでしょう。ただ、知識として知ってはいても、これを意識せずに発音すると「日本人英語」感が漂ってしまうわけです。そこで洋楽を歌う上でも、この音節を意識し、その通りのリズムで歌うことが重要となります。

ここで実例をあげましょう。かの有名な楽曲、「let it go」をイメージしてください。日本人の多くは実際にこのフレーズを歌っているのを聴いて「レリゴー」と聞こえますよね?間違っても「レットイットゴー」ではあり得ません。仮にこれを後者で歌ってしまうと全然リズムが収まらなくなってしまいますよね。「let」 、「it」、「go」は、それぞれ母音が一つずつの、一音節の単語です。それが三つつながっているので全体として三音節であり、三つの音符に対応しているわけです。その点で言うと、「レリゴー」というカタカナの発音は厳密には「let it go」を完璧に再現している訳ではないものの、リズムとしては正しいといえます。

すなわち、まずは正しい音節の分け方を知り、次にそれを再現できれば、ぐぐぐんと洋楽っぽい歌い方ができるようになるわけですね。以下ではそれぞれお好きな曲の音節を認識する方法を述べていきます。

2.正しい音節のリズムを把握する

まず、歌いこなしたい歌の歌詞を用意し、歌詞に登場する単語の音節数を確認します。英語が得意な方はこれはほぼ意識する必要のない行程ですが、歌詞の中には学校で習っていない単語なども含まれているでしょうから、一応確認しておくとよいでしょう。

先に書いたように「頭子音+母音(+末子音)」が一つの音節となるので、原則「子音に挟まれた母音の数」が音節数に相当します。ただし、この際次のことに注意する必要があります。(具体例の単語の後の数は音節数を示します)

①母音字が二文字続く場合も一音節の母音

    • tool(1)  「oo」で一続きの長母音「ウー」
    • shout(1)  「ou」で一音節の二重母音「アゥ」

⓶「y」「w」などの子音字が母音字や子音字の後につく場合、母音化する

      • saw(1) 「aw」で一続きの長母音「オー」
      • anyway(3): an+y+way,  「y」は「イ」の発音、前の音節の「n」が「y」にかかって「ニ」、「ay」は二重母音「エィ」

    ③単語末尾の「e」は母音として発音しないものが多い (だいたいa+子音字+e)

      • make(1) 最後は子音の「k」の発音のみで末子音
      • place(1) 最後は子音の「c」(発音上は[s])のみで末子音
      • people(2): peo+ple 「eo」で一続きの長母音「イー」、「ple」は子音のみ発音して「pl」、しかしなぜか上のパターンと異なり独立した音節扱い

    上記は代表的なパターンに過ぎないので、例外も多くあります。多くの辞書には単語の説明の最初に音節の区切り方が示されているので、それを確認するのが一番確実ではありますが、いちいち調べるのも煩わしいですよね。リスニングに自信のある方ならそんなことをしなくても感覚的に音節が自然とわかってしまうものですが、自身のないうちは上のルールを参考に、わからないもの、紛らわしいものを確認するのがいいでしょう。

    音節が把握できたら、それらが実際に歌の中でどのようなリズムで歌われているかを確認する必要があります。通常「in, on, at, to」などの前置詞はそれぞれ一音節ですが、他の単語よりも短く弱く歌われる傾向があります。そのため発音上省略されて子音のみ聞こえる場合があるため、ただ音節を確認しただけでは実際の歌のリズムにはならないのです。要注意!

    慣れないうちは実際に歌詞を開きながら歌を聴いて、「今どの音節か」とペンや指で追うと良いリスニングのトレーニングにもなります。

    次に、正しいリズムを再現する上でのコツをお伝えしましょう。

    3.音節のリズムを再現する

    さて、基本的には上の音節の意識だけでも大分変ってくるのですが、実際に自分が再現するにあたってもコツがあります。

    発音の際、子音というのは口を閉じた・狭めた状態で発音される瞬間的な音で、対して母音口を開けた状態出される連続的な音です。なので、一つの音節で音量としても、音の長さの割合でもメインになるのは母音です。

    これは「to」のように単独の子音と母音で構成される音節の場合は、日本語の発音のリズムに近く、さほど難しくないですが、次のような単語の場合難しくなってきます。

    「straight」実はこれ、一音節なのです。「ai」の「エィ」という二重母音を中心に、頭子音は「str」と三重の子音、最後には末子音と、日本語の発音パターンから最も遠い単語の一つですね。このような単語をリズムにのせるためには、次の工夫が必要になります。

    ①頭子音は「踏み込み」のように前倒し

    先ほど述べたように、リズムの中心はあくまで母音の方にあります。ここである一つの音節のリズムを「跳び箱」としてイメージすると感覚的につかみやすいと思います。そうするとメインとなる、実際に跳んでいる部分が母音の部分、跳ぶ前の踏み込みと跳躍が頭子音、跳んだあとの着地が末子音に相当します。

    もしリズムに合わせて跳び箱を跳ぶのであれば、「ここだ!」というリズムになってから助走、踏み込みをするのでは、当然跳ぶ時の動作は遅れてしまいます。踏み込みに時間のかからない低い段の跳び箱なら遅れは小さくてすみますが、しっかり踏み込む場合はそれだけ踏み込みの時間もかかります。

    なので、特に二重や三重の子音は、特に注意して子音を前倒しで踏み込み、母音のタイミングでリズムの跳び箱をジャンプできるように注意する必要があります。先の「straight」の場合、「st」で、「r」で跳躍、

    ⓶二重母音は弧を描くように

    日本語にない、「二重母音」も要注意です。先の「straight」の場合、音に合わせて伸ばすとすると「stレーーーーーィ(t)」となります。「stレイーーーーーー(t)」では間延びしてしまいます。

    跳び箱のイメージで言うと、跳んでいる間、宙に浮いた体は弧を描きますよね。二重母音ではその弧の後半に差し掛かった地点、つまり落下が始まった地点を二重母音の後半の音ととらえるとよいでしょう。

    そしてここで「弧」というイメージを出したのは、二重母音は実際には滑らかに変化するもので、段差のようにある瞬間から突然に「エーーーーー、イーーーー」となるものではないからです。弧をなぞるように、なめらかに口の形を変化させましょう。そしてこの弧全体が、一つの音の中に含まれるイメージが大事です。

    ③末子音の着地は軽やかに

    最後に着地に当たる、音の終わりの末子音についてですが、これも要注意です。「straight」をカタカナ語として読むと、「ストレート」になりますよね。日本語には末子音というものがないので、カタカナ英語の多くは、末子音の後に勝手に母音を足してしまっており(「t」に「o」を付け足して「ト」)、音節を無駄に増やしてしまっているのです。せっかく着地したのにまた勝手に跳ねてしまっているわけですね。これではリズムが乱れてしまいます。なので「t」という子音を単体で発音しなければなりません。

    また、あまり強く発音しない方が自然な英語の発音に聞こえます。跳び箱でも着地の際に「ポン」と軽やかに着地するとかっこいいですよね。最後に「ドシン!」と尻餅をついては台無しです。

    なので実際の発音としては、「t」の子音を軽く添えるイメージで発音するときれいに聞こえるでしょう。

    以上、今回は「洋楽を歌いこなすコツ」第一弾「英語のリズム「音節」をつかめ」でした。ひとまず今回の内容をふまえ、意識して練習するだけでリズムは正確にとれるようになるので、ノリノリで洋楽のビートを刻んで楽しんでください!次回は「②カタカナ発音に別れを告げよ」です。どうぞお楽しみに。




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